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インサイドセールスの未来とは?これから予想される4つの変化

現役インサイドセールスのユトルです。

最近、インサイドセールスに関するイベントや社内での勉強会に参加する中で「これからインサイドセールスはどうなっていくだろう?」と、事あるごとに考えています。

国内でインサイドセールスが存在感をもち始めたのはここ数年の話。

成果や運用に成功している日本企業はまだ決して多くはなく、インサイドセールスは知名度に反し、これからも大きなポテンシャルを秘めていることは間違いありません。

しかし、単にインサイドセールスを導入する企業が増え、仕事として広がっていくだけかというと、ことはそう単純ではないと思っています。

求められる役割や機能、インサイドセールスの定義自体も、広がりに伴い速いスピードで変化していくと予想しています。

今現在インサイドセールスをやっている方も、これからチャレンジを考えている方も、インサイドセールス少し先の姿について考えておく事は重要です。

理由は、

・先の姿を考えることで、逆算して現在身につけておくべきスキルが分かる

・インサイドセールスを通じて、貢献できる領域、発揮できる価値が分かる

これらを理解し頭に入れておけば、自身の市場価値を更に上げることや、活躍できるフィールドを拡張することにも繋がり、自分に合ったインサイドセールスとの関わり方を見出せるからです。

もっと言えば「インサイドセールスという仕事を、自分向けにアレンジする」と表現してもいいかもしれません。

この記事では、これから起こる(または既に起こっている)インサイドセールスの変化についてお伝えします。

インサイドセールスと営業の境界線がなくなる

インサイドセールスの役割は、大きく2つに分けることができます。

一つは、商談の獲得から契約、クロージングまでを訪問することなくオンラインで完結するもの。

もう一つは、セールスフォース・ドットコムの「ザ・モデル」に代表される内勤営業とフィールドセールスの分業体制です。

「ザ・モデル」については、元マルケト日本法人社長の福田さんが書かれた下記の著作が詳しいです。僕自身も、インサイドセールスとして働く前に読み、位置づけや考え方を学びました。

恐らく国内では、今のところ後者の割合が高いでしょう。

理由は、インサイドセールスを導入している企業の多くが、SaaSと呼ばれるサブスクリプションビジネスを展開しており、その体制構築においてセールスフォース・ドットコムが採用する「ザ・モデル」を参照にしているからです。

インサイドセールスを伴う分業体制というのは、営業効率を向上させる観点からも一つのベストプラクティスです。

しかし、いわゆるオンライン商談・web会議による交渉が広がるにつれ、フィールドセールス・訪問営業の役割は減少し、冒頭にお伝えした自己完結型のインサイドセールスが主流になっていくだろうと考えられます。

分業にせず、インサイドセールスだけで全て完結できれば効率も良いですよね。

今は訪問営業しかやっていない方も、これからはインサイドセールスとしての力が求められていくでしょうし、その逆もまた然り。営業と同等のスキルをもったインサイドセールスとして、フレキシブルに対応する力が求められていくでしょう。

インサイドセールスからマーケティングへの流れが強まる

一般的には、マーケティング部が顧客を獲得し、それがインサイドセールスへと渡され、場合によっては営業やその先の部署へとパスが流れていきます。

ワークフローとしては一方向的なものですが、ここにも変化が起こります。

インサイドセールスからマーケティングに対し、新たな戦略の提案やフィードバックが積極的に行われ、マーケティングを主導するとまではいかないものの、双方向的なやりとりが活発化していくと考えられます。

マーケティング部は、いかに顧客が自社の製品に興味を抱いてもらうか、顧客に対し自社への意識を高めるか、そのための仕組みや仕掛けを作る役目があります。

インサイドセールスは、こうした仕掛けが作動した結果で導かれた顧客に接触しますが、実がここで顧客から得られる反応や興味、印象が、次のマーケティング戦略のヒントとなります。

もちろん、マーケティング部でも「メールの開封率」「クリック率」などに代表されるかたちで、効果検証やPDCAのサイクルを回しています。ですが、顧客が本当のところ何を感じ、どう思ったかを知るには、インサイドセールスが直接耳を傾けることで初めて知り得るのです。

顧客との会話や商談についての約束を営業にパスするだけでなく、顧客との会話で得たマーケティング戦略への気づきを、きちんとフィードバックし、次へと生かす。

どうすれば更に顧客に関心をもってもらえるか、どんなメールやセミナーがあれば、接点をつむぎ、会話が弾むのか。自分と相手だけではなく、自社と相手というスケールでコミュニケーションを考えていく事が求められると思います。

つまり、インサイドセールスは、顧客と会話やコミュニケーションをするにあたり、スケールでは1対1から1対社、加えて、より最適な前後のシナリオまで考え、想像するという仕事になっていくのです。

ただ、言うは易し行うは難し。

いざマーケティングへ意見を出し、実行へ落とし込むには、インサイドセールスの知識だけではなく、マーケティングについても一定の知見が必要です。

特にマーケティングオートメーションやデジタルマーケティングなどについて学ぶことで、インサイドセールスとしての守備範囲や、活躍の幅は広がっていくでしょう。

マーケティングとのより強固な関わり、インサイドセールス側からの積極的な連携が、こんご起こっていく2つ目の変化です。

インサイドセールスを求める期待が多様化する

「インサイドセール」という言葉には、決まり文句のように「営業活動の効率化」「効果的な営業体制の構築」といったフレーズやイメージが伴います。

内実はコールセンター事業の会社でも、上記の文脈を用いて「インサイドセールス代行」を掲げ、ビジネスを展開することもしばしば。

ですが、今後インサイドセールスに求められる役割は、単なる営業強化に留まらず、より多様化していくと考えています。

例えば、営業の教育機関としての役割。インサイドセールスと営業では、求められるスキルに違いがあるため、完全にイコールとはいきませんが、未経験者やブランクがある人材に向け、営業に近いスキルを習得する目的としては一定の有効性があります。

他にも育児やライフイベントで時短勤務が必要な方の労働効率を高める役割、経験豊富だが年齢的に第一線から退いたシニア層の方の再雇用や新たな活躍の場の提供なども挙げられます。

「営業」というメインストリームがある中で、単に売り上げの拡大や効率化という切り口だけでなく、人材雇用・活用・育成といった観点から、インサイドセールスを求める声が増えるかもしれません。

デジタル世界の三河屋さんになる

「三河屋さん」とは、あれです。

さざえさんに出てくるこの方です。

いきなり毛色の違う話ですが、実はこの三河屋さんの姿こそ、インサイドセールスの一つの完成形・ゴールだと思っています。

いや、冗談ではなく(笑)

この話は、正直単体で記事が1本書けるほと深いと思っているので、ポイントに絞って説明します。

まず、三河屋さんの特徴は、

①顧客との距離感が非常に近い
②顧客の状況やニーズを定期・不定期で把握している
③顧客、自分双方向でコミュニケーション障壁が低い
④一つの顧客に対し、複数の接点を持っている
⑤定期的な売り上げ以外にも、ニーズに沿った追加発注をとっている

言ってしまえば御用聞き営業に近いかもしれません。

ただ、顧客との関係においては、この上ないほど良好であるのは間違いないです。

「チャレンジャーセールスモデル」に代表されるように、顧客をリードする姿勢こそがセールスに求めらるマインド・スキルという考えもあります。しかし、これはどちらかと言えば新規での案件獲得、顧客獲得のシーンでは有効なものの、万能ではないと思っています。

特に、僕が所属しているようなSaaS・サブスクリプションモデルの企業においては、継続的に顧客にサービスを使い倒してもらうことで重要です。そうなって来ると、顧客との継続的で良好な関係は当然必要であり、ここではリードすることはもちろん、もっと地道なお付き合いの姿勢、つまり、三河屋さんのようなスタンスが求められるのでは?と考えているのです。

一例としては、既存のルート営業やカスタマーサクセスといった仕事も、インサイドセールが関わりを深めていく。

デジタル時代の三河屋さんとして、既存顧客と自社の売り上げを安定的に支えるような仕事としての地位を築くのではないかと思っています。

まぁ考えてみれば、スマホも携帯もない三河屋さんにできて、デジタルツールを駆使した僕たちにできないことはないはずです(笑)

この考えは、僕自身まだ深く突き詰めていないので、少しぼんやりとした部分もありますが、インサイドセールスに求められる役割として、この先現れる可能性があると思っています。

インサイドセールスの未来とは?これから予想される4つの変化まとめ

大きく4つの変化についてお伝えしましたが、大小を含め、まだまだこれから起こりうる変化は沢山あると思っています。

不確かな事が多い中、一つだけ僕が確信していることがあります。

それは起こりうるどの変化も、インサイドセールスとそれに関わる人たちにとって「ポジティブな変化」だろうということです。

新しい仕事として注目を浴びるインサイドセールス。

興味をもった方は、是非チャレンジしてみてください!!